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8月14日、ベトナムの首都、ハノイに

拠点を置く会社訪問、第二日の訪問先は

鉄鋼会社、ホアファット・グループ(HPG)です。

 

今回はCFOのワンさんが対応してくれましたが、

この会社の訪問は私としては3度目です。

 

昨年3月、ジャパン証券のご案内で初めて訪れ、

起業から今日に至る発展の経緯とか

将来に向けての話を聞き、

この会社に関心を持つようになりました。

 

そこで、今年の3月、

友人たちと訪れたのですが、

広報担当の方が私のことを覚えていて、

最近1年の話に絞った業績の話をしてくれました。

 

ただ、私の友人たちは初めての訪問です。

私としてはこの会社の起業から今に至るヒストリーを

友人たちに知ってもらう必要があると思いました。

そこで、急遽、出席いただいていた社長さんに向け、

私が理解している範囲で、この会社の沿革を話し、

こういう理解でよろしいでしょうかと伺いました。

 

社長さんは目を丸くして

「おっしゃる通りです。それにしても

うちの会社のことをよく御存じですね」

とおっしゃいました。

 

私は訪れた際にお聞きしたことを下地にし

帰国後、いただいた資料などにも目を通し、

コラムに書き、わりに頭に残っているからなのですが、

今回の視察参加者のなかには訪問2度目の友人もいますが、

それ以外はこの会社への訪問は初めてです。


そこで、CFOのワンさんにこの会社の創業者の

プロフィールから説明してほしいとお願いしました。

ワンさんは私の要望に従って

「わが社のキーパーソンは通っていた大学の

クラスメートです」というところから話を始めてくれました。

ベトナム軍隊銀行MBでいただいた

“MB ANNUAL REPORT 2011”の

ページを繰って、二つ目に気づいたことは

MBはベトナムの隣国のラオスと

カンボジアでも事業を展開していることです。

 

ラオスには2010年に初の支店を設立し、

このことについて、マネー、ベトナム誌は

次のように伝えています。

 

「軍隊商業株式銀行(MB)は

2010年12月30日、ラオスにおける支店(MBラオス)を

オープンしたと発表した。

 

MBラオスの資本金は1,200万ドル。

預金業務・貸付業務・投資受託業務・金融投資業務などを行う。

主な顧客は個人(ラオス人、ラオスに住んでいるベトナム人)のほか、

ラオスに投資しているベトナム企業、ラオス企業など。

 

今後のMBの発展戦略はベトナムを拠点にしつつ、

インドシナ半島に支店網を拡大すること。

MBラオスは2015年までに、ラオスにおける総資産が

最も大きい外資系金融機関トップ5(支店)を目指す。

 

開業日には、Unitel(Viettel Globalと

ラオスのLATの合弁会社)、PV Oil、PhouLuong社など

ラオス・ベトナム大手企業と全面的な契約を締結した。

そのことは多くの企業がMBラオスの将来性を

評価していることの証だ。」

 

続いて2011年にカンボジアに支店を設立し、

新興国情報は誌は次のように述べています。

「カンボジア・デイリーなどによれば、

ベトナム5位のベトナム軍事銀行(MB銀行)が20日、

カンボジアとの貿易や投資を拡大する目的で

同国での事業を開始した。

 

カンボジアで事業を展開するベトナムの銀行は

これでカンボジア投資開発銀行、サコム銀行、

アグリバンクについて4行目となる。

 カンボジア中央銀行のチーア・チャント総裁は、

『MB銀行がカンボジアでの事業を開始したことは

ベトナムの人々がカンボジア経済や政治の安定に

信頼を持っている証明。

同行の進出により銀行業務に関わる

新たなテクノロジーや金融商品がもたらされ、

カンボジア銀行業界の発展につながる』

と歓迎している。」

 

ちなみにSBIグループの北尾さんは

ご自身のブログでラオス、カンボジアは

ベトナム経済圏との見方を表明され、

参考になります。

ベトナム軍隊銀行では

訪問した際に “MB ANNUAL REPORT 2011”

と題した分厚い200ページもある報告書をいただきました。

 

主だった会社ではたいてい、

こういう報告書をいただくのですが、

帰国したあとで目を通すということはあまりありません。

 

しかし、MBは初めて訪問した会社であり、

人づてに私のこの会社への訪問記を楽しみに

していただいてる方がおられると聞いていました。

 

また現地で、話いただくのは1時間とか1時間半とか

限られた時間ですので、得る情報は限られています。

 

加えて得た情報に対する自分の理解が

果たして正しいのかどうかという不安もあります。

 

そこで、今回MBへへの訪問記を書く上で、

私はMB ANNUAL REPORT2011を

何度も読み返しました。

 

おかげで、訪問時には気づかなかったことですが、

MBの社員は4千人強で、その平均年齢が

28.5歳だということです。

 

どの会社を訪れても御社の社員の平均年齢は

何歳ですかと聞きたくるなるのですが、

MBでは報告書に記載されていましたので。

紹介させえちただきます。

 

ちなみに、ベトナムの総人口は現在9万1千人で、

平均年齢が27.8歳とのこと。

ちなみにわが日本は44.8歳です。

 

この一事からしてもベトナムは大変若い国であることが

わかります。

軍隊銀行と軍隊との関係については

もう少し勉強が必要と感じているのですが

この銀行の株式を所有しているのは

どういう組織なのでしょうか。

 

この点につき、5%以上保有している

株主について、次のような説明を受けました。

 

1.ベトコムバンク(VCB):11%

2.ビッテル(Viettel)(通信大手):10%

3.ベトナム・マリタイムバンク:8.86%

4.ベトナムヘリコプター総公社:7.24%

5.Saigon New Port総公社:5.72%

 

これらの株主の総計が42.82%で、

機関投資家が、全体として67.03%、

残り32.97%が個人株主という構成です。

 

このうち一番の株主であるベトコムバンクは

ベトナムを代表する大手銀行で、

同行からは銀行業務のサービス、管理、

専門知識、資金調達を強化する上で

支援を受けているとのこと。

 

またビッテルからは通信技術、

とくにモバイル(携帯電話)分野で支援を受け、

隣国のラオスへの進出(2010年)と

カンボジアの進出(2011年)は

ビッテルからの支援が支えになったとのこと。

 

さらにSaigon New Port総公社とは

港湾における物流サービス費用の支払いの面で

密接な関係にあるとの説明を受けました。

ベトナムの軍隊銀行MBは

ベトナムの軍に勤めていた人の

起業によるもので、別段、

ベトナムの軍隊が経営しているものでないと聞かされ、

思いもしなかったことなので、驚きました。

 

「それにしても軍隊銀行とは

大胆なネーミングだ」と思っている

私はこう考えました。

 

「ベトナムの歴史は戦争の歴史と

思われるくらいに戦争が続いたが、

ベトナムの独立は戦争を勝ち抜いてきた

軍隊のおかげ。そういう信頼の気持ちが

この銀行を支えているのだろうか」と

 

そう考えいいかどうか、質問しましたら、

「ベトナムの国民が軍に対して

尊敬の念を持っています」

との回答。

 

「そうですか。でも・・・」と

疑問がなくならない私の顔を見て、

ジャパン証券の平本社長が

「ただ、軍隊銀行MBの会長には

国防副大臣が就任するのが慣例になっています」

と補足説明してくれました。

 

実際、手渡られた分厚い業務説明書の

ページをくると、最近、任命された軍隊銀行の

会長さんはその前には軍部副大臣をしていたと

記されています。

 

軍隊銀行MBとベトナム軍の関係について

理解が進んだ半面、理解できない面もある

というのが私の感想です。

もう一度訪れる機会があったら、もう少し

突っ込んで聞きたいと思っています。

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