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ペトロベトナム証券の事業内容の説明を聞き、

今回の視察に参加してくださった証券会社OBで

この分野に精通している友人が発言しました。

 

「ペトロベトナム証券は世界でも

類例のない証券会社だと思います。

ペトロベトナムグループは

石油、ガス事業を核に多角的な事業を営み、

ベトナムのGDPの30%程度に当たる

売上げを挙げています。

 

そのペトロベトナムの財務部門が

分離独立したのがペトロベトナム証券だと思います。

 

ペトロベトナム証券には

ペトロベトナムグループの膨大な情報が

蓄積されています。

 

他方、顧客にはそうした情報はなく、

ペトロベトナム証券と顧客の間に

大きな格差があり、買い手は

売り手からの説明に依存するしかない。

 

こうした状況を経済学では

『情報の非対称性』と言っているが

この点をペトロベトナム証券はどう考えていますか」

 

私はこの友人の発言を聞いていて、

すっかり、尊敬しました。

私も一応、経済学徒の一人ですが、という用語を初めて

耳にしたのです。

 

この意見というか、質問というか

の発言を受け、ペトロベトナム証券の社長さんは

「まことに鋭いご質問です。

当社では法令に従い、お客様に不利のないような

取引を行っていきます」

と応えました。

 

ベトナム、ハノイの一室で

「情報の非対称性」という言葉を聴いて

私は大きな刺激を受けました。
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今回のベトナム視察ツアーで得た話は次のセミナーで お伝えします。

3月 31日 中国株・ベトナム株セミナー@大阪(13時~16時)

4月2日   中国株・ベトナム株セミナー@岐阜(18時~19時30分)

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私たちが訪れたペトロベトナム証券(PIS)は

ペトロベトナム・グループの証券会社です。

 

またこの会社には日本を代表する証券会社

SMBC日興コーディアルが出資し、

その社員も派遣しています。

 

石油会社がどうして、証券会社を系列にもっているのか、

また、その会社に日本の証券会社がなぜ出資してうのか、

そんな疑問を持ちながら、説明を受けました。

 

そのとき、説明いただいたことを

記した英文資料が手元にあります。

 

この資料によれば、

ペトロベトナム証券(PIS)業務は次の通りです。
(日本語訳は小生が試みた拙訳です。) 

 

1 Brokerage:株式売買の仲介

 

・Brokerage:株式売買の仲介

・Repo:調査

・Stock Depository:証券保管

・Margin Loan::信用取引

2 Reserch,Properiety Trading&Investment:調査、株式の自己売買、投資

・Company Report::企業についての調査

・Market Update:市場情報の更新

・PV-index:ペトロベトナム指標の発行

・Invest in listed stocks,OTC:上場企業や未公開株への投資


3Corperate Finace:企業金融

・Listing :証券取引所への上場

・Public Offering :公募による株式発行

・Restructuring:企業再構築

・Underwring:株式発行時の受付


4 M&A:企業の合併、買収

・Private Placement::

私募(有価証券発行の際に、少数の投資家、機関投資家を対象に

取得の申し込みを勧誘すること)

・Internatinal Bond Issuarance:国際的な債券の発行

・Finding Strategic Investers::戦略的投資家の探索

これを見る限り、普通の証券会社の機能と

さして違いがないのですが、説明を受け

この会社はペトロベトナムグループの資金調達を

一手に引き受けているというところに大きな特徴がある

ということがわかりました。

 

2月28日、私と友人たちは

10時にハノイヒルトンオペラ(ホテル)に集まり、

3番目の会社、ペトロベトナム証券(PSI)に向かいました。

この会社の正式の英文名称は

, PETROVIETNAM SECURITIES INCORPORATED.です。

 

実はこの会社のことを私はよく知らず、

ジャパン証券さんのご紹介で

ベトナム最大の石油会社ペトロベトナム系列の
保険会社と教えていただき、訪問の価値があると考え、

ジャパン証券さんのアドバイスに従ったのです。

 

というのも、昨年、ペトロベトナム(PVN)系列会社3社

具体的にはハノイ市で、ペトロベトナム・ファイナンス(PVF)、

ホーチミン市でペトロベトナム・ドリリング(PVD),、

ペトロベトナム運輸(PVT),を訪れていて、

興味深い話を聞かせていただいたからです。

さて、これまで訪問した会社の略称は

いずれもPVで始まります。

ですので、訪問するのは

ペトロベトナム証券(PIS)であるにもかかわらず

私の頭の中では(PVI)になっていました。

 

というのも、、ペトロベトナムグループには

石油プロジェクトやグ. ループ企業に対する

損害保険のサービスを提供する会社として

略称がPVIであるペトロベトナム保険

PETROVIETNAM INSURANCE JOINT STOCK COMPANY

があるのです。

 

ですので、私の頭では、訪問先が

PVI=ペトロベトナム保険になっていました。

それが間違っていると気づいたのは

会社を訪れ、スクリーンに投射されている文字が

, PETROVIETNAM SECURITIES INCORPORATED.(PSI)

とあり、ここは保険会社であることを知ったのです。

 

自分の不勉強ぶりを露呈するお恥ずかしい

お粗末な話ですが、私と同じように誤解をする方も

おられるのではないかと思い、告白する次第です。

 

さて、私の頭はお粗末極まりないものでしたが、

訪れた会社は立派な会社で、幹部席には

日本人のマネージャーが並ばれ、この方が

日本の有名なSMBC日興コーディアルから

派遣されている方である直ぐに気づきました。

 

というのも、ハノイに入った翌日の夕食懇談会で

ジャパン証券の竹内アナリストからPSIでは

SMBC日興コーディアルから遣されているマネジャーが

出席されるかもしれないと聞いていたからです。

こうして私は自分の間違いに気づき、

頭の中の混乱が落ち着いていきました。

 

ペトロベトナム証券(PIS)は

日本のSMBC日興コーディアルが

出資している保険会社です。

 

ビグラセラ・グループの副総裁の大歓迎を受けたあと、

私たちは夕食会場のハノイの中心部にある

CLUB OPERAに向かいました。

 

ハノイ市郊外の新興開発地域から

ハノイ市内に向けてのことで、

普通でも20分か30分くらいかかるかと思います。

 

それが、ちょうど、会社が引け、

一日の仕事を終ええた人たちが

家路に向かう時間帯にぶつかりました。

 

ほとんどがオートバイですが

その多いことといったらありません。

 

大変な渋滞のなか、

50分か60分くらいかかったと思います。、

私たちを乗せたバスは

目的のCLUB OPERAに着きました。

 

このお店もハノイを代表するレストランですが、

この場にはジャパン証券のジャパンデスク(日本人対応)

の日本人女性、犀川(さいかわ)さんと

この度、ジャパン証券に入社し

ジャパンデスクに任命されたベトナム人青年、

Mr.Tuan(テュアン)さんをお招きしています。

 

犀川さんについては、

ジャパン証券に口座を持ち、株の売買されている方が

全員くお世話いただいている方ですが、

私のベトナムセミナーについても

企画から実行に至るまでの一部始終、

言葉に言いあらわあせないほどの

ご支援、ご援助をいただいています。

 

この犀川さんのご推薦で

Mr.Tuan(テュアン)にも来ていただきました。

Tuanさんは26歳で新婚ほやほやのベトナム人青年で

立命館アジア太平洋大学

(在大分県別府市在住)で4年間勉強。

その後、日本の会社に勤めた後

このたび、ジャパン証券に採用されたとのことで、

日本語はたいへん流暢です。

 

このお二人を交え、私たちは

この日、一日の視察を振り返りながら

おいしいベトナム料理をいただきました。

 

ハノイを訪れる楽しみの一つは

ハノイ市の西側に広がっている開発地域―

「タイホー(西湖)の西側」(「タイ」は「西」の意味)

という意味の「タイホータイ」新都市区を訪れることです。

実はジャパン証券のベトナム側の

株主であるビグラセラ・グループが、

その開発の中に周囲を一望できる

「ビグラセラ・タワー」という10階建てのビルを持っています。

 

そうした縁で昨年、セミナーに参加された方は

このタワーの頂上から周囲を見ることができ、

皆さん、一様に歓呼の声を上げながら、シャッターを押されました。

今回もそれを楽しみにして、ハノイに入ったのですが、

ジャパン証券平本社長らとの会食で、平本社長から、

『今回は“ビグラセラ・タワー”の

屋上の模様が変わり、今回はご案内できません』

と言われ、とても残念に思いました。

ならば、次善の策としてAPEC閣僚会議など

ハノイで開催される国際的な会議場にになっている

ベトナム国立会議センター(Vietnam National Convention Center)

の周辺をまわることにしよう頭を切り換えました。

 

そして、パオベトスグープ、(BVH)のあと、訪れたのですが、

私たちを案内してくださったジャパン証券のスイさんが

ビグラセラ・グループの副総裁と携帯電話で粘り強く、

交渉してくださいました。

副総裁はテト(旧正月)明けの挨拶で

外出されていたのですが、私たちのため帰社され、

なんと、エレベーターで屋上に運んでくださり、

円形の屋上をぐるっと360度

見て回ることができました。

今回参加された方々もこの光景に

ベトナム開発の勢いを実感し、驚かれたと思います。

 

私と妻にとっては、二度目の見学でしたが、

完成したらベトナムで一番高いビルになる

Keangnam(ケイナム) Hanoi Landmark Tower

という超高層ビルや周辺の工事中のビル、

そして日本の援助による幹線道路の工事も

昨年よりも格段に進んでいるという印象をうけました。

 

さて、今回の見学の道をつけてくださった

ビグラセラ・グループの副総裁は、

ぜひ自分の部屋に来て歓待したいと、

ご自身の部屋に案内してくれました。

 

そして、私たちへの要望メッセージは

「みなさん、ベトナム株を沢山買ってください」
で、みな大笑いし、すっかり打ち解けました。

 

こんな心温まる歓迎をいただき、

「ビグラセラ・タワー」訪問は

心に残る良い思い出となりました。

副総裁さん、ありがとうございました。

 

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