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波の高低より潮の流れを見よ」
という言葉は邱先生の本に
しばしば出てきます。

この言葉、一体、何を意味するのか、
最初の頃は、全く理解することができませんでした。

でも、先生が株について書いている文章を
読み、投資の実践を重ねるうちに、
次のように解釈するようになりました。

自分が関心を持っている会社の株価の
秘部の高低に気をとられる必要なない。

大事なのは、今の時代に求められている
ものはなんであるのか、
自分が関心を持っている会社は
世の中が求めている商品あるいはサービス
を提供しているかどうか。

その一点を見つめていると、
株が暴落しているとかいたことも
さして気にならなくなりますから面白い。

 

「天気だって毎日変わります。
今日は波が高いなあ、船を出すのはやめようか、
と怖がっていたら、漁師はつとまりません。
もちろん、大嵐の中でも出て行けと私は言いませんが、
魚をとる人は波の高い低いを気にするよりも、
潮の流れを見ることが大切です。
潮の流れに変わりがなければ、
魚のいるところに変わりがないからです。

それと同じように、
株式投資を自分のホビーと心得ている人は、
景気不景気を気にすることはありません。
まして株式の大暴落に驚かされることはありません。
大暴落は3日もすれば
台風と同じようにすぎ去ってしまうものだからです。

そんなことよりも、お金の流れは
どっちの方向に向っているのか、
またお金の流れによってうるおっているのは
どんな業種の、どんな企業なのかに気をつけることです。

(中略)

景気がよくなるから株が上がるのではなくて、
株が上がるから景気がよくなるのです。
株で儲かる人がふえれば、
人々が気前よくなってお金を使うのです。

そうした場合、人々が何に喜んでお金を使うかによって
産業界の明暗が分かれます。
多くの人がお金を使いたがるところに位置している
企業ほどお金が儲かり、株価が上がります。

たとえば、若い人が道を歩いていても、
車に乗っていても電話をかけるようになれば、
携帯電話も売れるし、電話会社も儲かります。
お小遣いの大半を電話料にとられてしまったら、
服を買うお金なんかなくなってしまいますよねえ。


波の高い低いを気にするな、潮の流れを見よというのは
こういう変化を見定めよということです。
株価は私たちの日常生活とお金の使われ方を
反映するものですから難しいことではありませんが、
観察力が要求されます。」
(出典:もしもしQさん:第55回波の高低より潮の流れを見よ。
 光文社刊「もしもしQさんQさんよ」に収録)

中国で起こった株安が、世界中に伝播し
「中国発世界同時株安」といった言葉を
新聞でみかけることになりましたが、
もし邱先生がご存命なら、どういう発言をされるでしょうか。

「もしもしQさんQさんデス」での発信
が始まった2002年頃の先生の文章を読み返してみました。

「株の話をしているうちに、
株価の大暴落にぶつかってしまいましたね。
はじめて大暴落を体験した人は
さぞや胆を冷やしたと思いますが、
株価の大暴落は台風が襲来してきたようなものですから、
驚くことはありません。
看板が頭の上におちてきて大怪我をしないように
気をつけさえすれば、台風は3日もすれば
吹き去ってしまうものなのです。

それと同じように借金をして株を買うとか
腹一杯抱えこんで
身動きができないとか言うことさえなければ、
安値で株を叩き売る必要はないし、
従って大暴落で損をすることはありません。
波風が静まれば、そのうちに株価が戻るし、
大暴落をする直前よりももっと高くなることも
大いにあり得ることだからです。

ちょうど魚をとりに行く時に
台風にぶつかったようなもので、
悪天候の時は船を出さないのが常識です。
しかし、悪天候の時は魚が激流に追われて
こちらに向って突進してくることもありますから、
嵐の中をとび出して行く勇気がある漁師もあります。
(中略)

大嵐の時は魚があわてふためいてとび込んでくるので、
思わぬ獲物にありつくことがあります。
でも嵐の中を魚取りに出かけるのには勇気が必要だし、
万一逆目に出たら大損しますから、
胆っ玉の小さい人にはおすすめできませんね。
私は平気ですけど・・・・・」
(出典:もしQ 第53回 大暴落は大漁のチャンスです。
2000年5月1日。光文社刊『もしもしQさんQさんよ』に収録)

今朝の日経新聞朝刊を開くと
「中国、生産調整が拡大」と題する記事に目がとまりました。
この記事は、邱先生がその設立に一役買われた
日立建機、合肥工場における減産の動きも紹介しています。

”日本企業への影響も出ている。
日立建機は6~7月の合肥工場(安徽省)の稼働日数を
通常の3分の1に縮小した。8月も半分の2週間にとどめる。
神戸製鋼所傘下のコベルコ建機は
油圧ショベルの販売が減っているのを受け、
中国2工場の作業員の1割強に当たる200人を削減する。

影響は日本国内の生産拠点にも広がる可能性がある。
三菱電機は4~6月期の中国でのエレベーター受注が
前年同期比で約15%減った。
「ビルの建築ペースが遅くなっている」
(松山彰宏常務執行役)という。

中国国内で生産を増やす企業も一部にある。
素材では独化学大手のBASFが今月、
上海市に樹脂工場を新設したほか、
旭化成が江蘇省で塗料原料の生産能力を倍増するなど、
新規投資が続く。

航空機向けなど
高い技術を求められる製品の需要が伸びているためだ。
みずほ銀行(中国)の細川美穂子主任研究員は
「業種によって明暗がはっきりしてきた」と話す。

生産の減少は企業業績や雇用の悪化を通じて
消費の不振につながり、中国経済を下押しする。
中国に原材料や部品を輸出している新興国などの経済にも打撃となる。

習近平指導部は政策を総動員して
景気の底割れを防ぐ構えだ。
人民元を切り下げたほか、地方経済の活性化に向けて
大規模なインフラ案件を相次いで承認している。

しかし、輸出の不振や国内の需要不足を背景に
生産の過剰感は根強く、今後も減産の動きは続くとの見方が多い。
中国政府は2015年の成長率目標を「7%前後」としているが、
達成はおぼつかない状況だ。”(日経新聞 8月21日)

中国経済とのつきあい方について参考になる
と思って、引用させていただきました。

中国株から手を引く友人が増えていますが、
その要因の一つが、ある日突然
知らされる取引停止です。

邱先生が取り上げた銘柄のなかでも
突然、取引停止になった銘柄が
少なくありません。

そのなかには時間が経つうちに
取引停止が解除されたものもありますが、
中国金属再生資源株については
長期にわたって取引停止になっています。

この会社については当局から
清算手続きを言い渡されているようですから、
証券市場に再登場するのは難しいのではないでしょうか。

こういうことを経験させられると、
中国株に忌避感が生じるのも無理はありません。

中国株にはこういうリスクが比較的多い
というのが中国株に投資している人に共通する
感想ではないでしょうか。

 

 

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