2012年8月の日本経済の記事だが、
アジア開発銀行が債務が多額になっていた
ミャンマーに融資を再開できるようにした
舞台裏を解説している。
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アジア開発銀行(ADB)は近く、
24年ぶりにミャンマー向け融資を再開する方針だ。

同国が抱える5億ドル(約390億円)の債務について、
日本政府などのブリッジローン(つなぎ融資)による返済のメドがついたため。
ADBは1日、世界銀行と合同でミャンマー事務所を開設し調査を本格化。
インフラ事業などに融資し、民主化と経済発展を促す。

ADBは1988年まで
ミャンマー国内の道路建設などに融資していたが、
社会情勢の混乱などをきっかけに凍結。
ミャンマーのADBに対する債務は累計5億ドルに上った。
制度上、債務が返済できない国には融資を再開できなかった。

民主化を受け、ADBは日本政府などと協議。
邦銀が資金をミャンマー政府に貸し出し、
その資金をADBの債務返済に充てるつなぎ融資を実施することになった。
債務がクリアされることで、ADBはミャンマーに対して再び融資できる。

日本政府には民主化支援だけでなく、
ミャンマーへの日系企業進出の環境を整える狙いもある。

ADBは低所得国に充てる
最大規模の基金である「アジア開発基金(ADF)」も
適用できるよう、拠出国と調整中だ。
 
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