2016年03月

今回のハノイ視察には
ベトナム訪問は初めてという方もおられましたが、
ベトナムには何度も来られている方もおられました。

そういう方から、
「ベトナム視察、引き続いて行って欲しい」
との声があがりました。

ベトナムは中国などと比べると
うんと小さく、上場会社の数も多くはないのですが、
それでもベトナム視察継続実施の声があがるのは、
それだけ、ベトナムは変化していると感じるところが
たくさんあるからでしょう。

順番からいうと、
次はホーチミンに行き、
当地に拠点を置く会社を回ることになりますが、
希望者が10名くらいになれば、
またジャパン証券様にお願い、
会社訪問の場を設けたいと考えています。

 

 

 

 

 

キンバックシティ(KBC)の説明を受けたのは
同社のクエボ工業団地です。

説明と質疑応答が終わった後、
バスでクエボ工業団地内を案内してもらいました。

この団地には、日系企業である
Canon(キャノン)
Nippon Steel(新日鉄)Mitsuwa(三輪)
Toyo Ink(東洋インキ)Tenma(東洋インキ)Nippon Zoki(日本臓器)
Sentec(センテック)がそれぞれ工場を建て、操業していました。

このほか、台湾系企業として
Foxconn(フォックスコン:台湾)Mitac(マイタック:台湾)。

また韓国系として
DK UIL(韓国)Bujeon(ブジェン電気:韓国)、
米国系として
VS Group(米国)
の工場があります。

さしずめ、クエボ工業団地は
先進各国の先端的企業の工場集結地との感がありました。

キンバック・シティ・ グループ(Kinh Bac City Group:KBC)は
2002 年、工業団地を開発・運営する会社として、
ベトナム北部バクニン省で設立されます。

2003 年、クエボ工業団地(Que Vo Industrial Park)の開発を皮切りに、
ベトナム北部のバクニン省、 バクザン省、ハイフォン市を中心に、
複数の工業団地を開発・運営。

キンバック・シティ・グループ(KBC)の本社が置かれる、
クエボ工業団地には、日本、韓国、台湾、
シンガポールなどの著名な外資系企業が数多く進出。

またKBC は、特に日本企業と韓国企業の誘 致に力を入れており、
クエボ工業団地では、キャノンが、
レーザー・プリンターの生産拠点を構えてお り、
ハイフォン市のチャンズエ工業団地では、
世界第 2 位の薄型 TV の売上高シェアを持っている韓国 の LG 電子が進出。

(参考)主要な工業団地

クエボ工業団地 バクニン省
チャンズエ工業団地 ハイフォン市
チャンカット工業団地 ハイフォン市
ナムソンハップリング工業団地 バクニン省
クアンチュウ工業団地 バクニン省
タンフーチョン工業団地 ホーチミン市

3月19日(ブルームバーグ):
ベトナムの資産家の1人で不動産開発会社を率いるダン・タン・タム氏は、
労働コストの低さを保証し、中国で事業展開する企業を
自社の工業団地に誘致しようと試みている。 

タム氏(45)が会長を務める
ベトナム3位の上場不動産会社キンバックシティーグループは、
日本のキャノン や三洋電機などに進出を呼び掛けた。
ベトナムタンニエンによれば、2009年末時点の株式保有状況から推計して、
タム氏は同国で最も裕福な富豪の1人。 

米国国際貿易協会(ITC)によると、
ベトナムはより付加価値の高い製品を米国に輸出し始めた。
世界的なカメラ機器メーカーが生産拠点の一部を中国から移していることが背景にあるという。
ベトナムは靴や衣料品、家具などの輸出で中国と競合しており、
製造業者はベトナム通貨ドンの下落による恩恵を受けている。
これに対し、中国の人民元には上昇容認を求める圧力が高まっている。 

タム氏は18日のインタビューで、
「中国では生産コストが一段と上昇しつつある。輸送コストも非常に高くなりつつある」と語った。 

キンバックは、首都ハノイと北部の港湾都市ハイフォン、
それに両市の周辺地域で工業団地を運営している。
ハイフォンはタム氏の出身地。同氏は、
「ベトナム北部は中国に極めて近く、中国に進出している企業が移るのは容易だ」とし、
「今後ベトナム北部をより重視したい」と述べた。 

三洋電機の広報担当者、保坂祐子氏によれば、
同社は昨年ハノイに隣接する省内にある
キンバックの工業団地で光学部品工場を稼働させた。
キヤノンは、バクニン省にあるキンバックの工業団地で
プリンターとスキャナーを生産している。

「これほどまでの要人がなぜ、ここに訪ねたのでしょうか」
と聞く私に、KBCのスタッフは「ダン・タイン・タム会長は
世界的な会議に出席し、世界の著名人と交流があったからです」
と説明しました。

「そうですか」と聞くよりほかありませんでしたが、
帰国後、調べた以下の同氏の紹介文を読むと、その事情が
よくわかります。

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1964年4月15日生
ベトナム ハイフォン出身

ダン・タイン・タム氏(Mr. Dang Thanh Tam)は、
ベトナムの主要企業集団の一つであるサイゴン・インベスト・グループ
(Saigon Invest Group:SGI社)の会長です。

SGI社は、不動産インフラ事業、ITC映像事業、金融投資事業、資源エネルギー事業、
製造業や建設業並びに教育・観光事業等の幅広い分野に傘下企業40社以上の事業展開をしており、
2000年以来、国家に対する貢献は極めて大であるとして
首相より10年連続主要国家貢献企業として表彰されています。
2009年には、世界経済フォーラム (ダボス会議) Global Growth Company (GGC) の一員となり、
翌年には企業理念、地域貢献並びに事業業績が高く評価され
東南アジアで唯一のGGC Partner になりました。 


SGI社の傘下企業には、支店総数 150か所を持つNavibankとWesternbankの二行の他、
上場企業3社 (Kinhbac City Development Shareholding Corporation (KBC), 
Saigon Qui Nhon Mining Corporation (SQC),
Saigon Telecommunication & Technologies Corporation (SAIGON‐TEL)、
又、学生数約15,000人を数える Hung Vuong大学があります。

又、SGI 社並びに傘下企業は、戦略的パートナーであるキヤノン、フォックスコン、
GE、インターナショナルパワー、クムホ、丸紅、スターウッド社といった
世界的に著名な日・台・米企業と協力し、ベトナムの主要な
プロジェクトを継続的に推進しています。


不動産事業に於いては、上場企業であるKBC 社は、
本セクターのリーダー的存在であり、ベトナム国内では 20か所の工業団地を開発していると共に、
ベトナムの戦略的拠点に於いて5件の極大プロジェクトを展開しています。

KBC社は、ベトナム各地で様々な5つ星ホテルを所有しています。
鉱山分野ではSQC 社が、ベトナムで最も近代的なチタニウム製造工場を経営しています。
又、同社は、100億トンのチタニウム鉱山採掘権を獲得しています。

エネルギー分野に於いて SGI 社は、
首相より総出力7,000 MW の発電所(5,800 MW:石炭火力発電所、
1,000 MW:水力発電所、200 MW:風力発電所)の建設工事の指名を受けました。
この指名により SGI 社は、ベトナム国内最大の民間エネルギー生産企業となる見込みです。 


ダン・タイン・タム会長は、2011年5月にベトナム国会議員に選出されました。
その他の公職は、ABAC Business Advisory Council (ABAC) のベトナム代表、
又、世界貿易機構(WTO)行動計画に関するベトナム政府上級顧問として
活動している外下記公職に就いています。 

・ ホーチミン人民評議会メンバー 
・ ベトナム日本ビジネスフォーラム会長(ベトナム側)
・ ベトナム Star Award Winners Club 会長 
・ ホーチミン建設・建設資材協会会長 
・ APEC Business Advisory Council 委員
・ ベトナム CEO 協会会長
・ Young Presidents’ Organization 会員

ダン・タイン・タム会長受賞歴

・ First Class 【2011年】、Second Class and Third Class Labor Medal(ベトナム大統領授与)
・ Merit Certificate  3度受賞(ベトナム首相授与)
・ National Award for Outstanding Achievements  7年連続受賞

ダン・タイン・タム会長略歴

■学位
海運経済学士(ベトナム海事大学)
法学士(ハノイ法律大学)
経営学修士 (MBA : Henley University、UK)
■職歴
1986年 ベトナム航海会社入社
1995年 ホーチミン市Tan Tao工業団地開発会社 常務取締役
2000年 Saigon Invest Group 創設代表取締役会長
2001年 Kinhbac City Group 創設
代表取締役会長兼社長(CEO) 
2011年 ベトナム国会議員 
*40社以上のSaigon Invest Group 傘下企業の会長或いは社長(CEO) 

(出典:2012年 第18回世界交流会議「アジアの未来」)

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