2015年08月

連日、中国株が下がったと伝えられます。
合わせて、アメリカ株も、日本株も下がり、
私などが関心を置いているアジア株も下がったと
伝えています。

ベトナムのジャパン証券からも
ベトナム株も下がっているとのレポートが
送られてきました。

念のため、自分の持株の
ポートフォリオを見ると、
以前より、持株株の時価評価額は
落ちています。

さて、ベトナムには前から
買いたいと思っている株があり、
この株も値を下げています。

たまたま、証券会社に、
現金の状態で預けていることに気づき、
そのお金で、この株の買い注文を出しました。

取引されている株価より、低い値段で
注文したのですが、すぐに買うことができました。
大暴落は株を買いたい人にはチャンスです。



 

波の高低より潮の流れを見よ」
という言葉は邱先生の本に
しばしば出てきます。

この言葉、一体、何を意味するのか、
最初の頃は、全く理解することができませんでした。

でも、先生が株について書いている文章を
読み、投資の実践を重ねるうちに、
次のように解釈するようになりました。

自分が関心を持っている会社の株価の
秘部の高低に気をとられる必要なない。

大事なのは、今の時代に求められている
ものはなんであるのか、
自分が関心を持っている会社は
世の中が求めている商品あるいはサービス
を提供しているかどうか。

その一点を見つめていると、
株が暴落しているとかいたことも
さして気にならなくなりますから面白い。

 

「天気だって毎日変わります。
今日は波が高いなあ、船を出すのはやめようか、
と怖がっていたら、漁師はつとまりません。
もちろん、大嵐の中でも出て行けと私は言いませんが、
魚をとる人は波の高い低いを気にするよりも、
潮の流れを見ることが大切です。
潮の流れに変わりがなければ、
魚のいるところに変わりがないからです。

それと同じように、
株式投資を自分のホビーと心得ている人は、
景気不景気を気にすることはありません。
まして株式の大暴落に驚かされることはありません。
大暴落は3日もすれば
台風と同じようにすぎ去ってしまうものだからです。

そんなことよりも、お金の流れは
どっちの方向に向っているのか、
またお金の流れによってうるおっているのは
どんな業種の、どんな企業なのかに気をつけることです。

(中略)

景気がよくなるから株が上がるのではなくて、
株が上がるから景気がよくなるのです。
株で儲かる人がふえれば、
人々が気前よくなってお金を使うのです。

そうした場合、人々が何に喜んでお金を使うかによって
産業界の明暗が分かれます。
多くの人がお金を使いたがるところに位置している
企業ほどお金が儲かり、株価が上がります。

たとえば、若い人が道を歩いていても、
車に乗っていても電話をかけるようになれば、
携帯電話も売れるし、電話会社も儲かります。
お小遣いの大半を電話料にとられてしまったら、
服を買うお金なんかなくなってしまいますよねえ。


波の高い低いを気にするな、潮の流れを見よというのは
こういう変化を見定めよということです。
株価は私たちの日常生活とお金の使われ方を
反映するものですから難しいことではありませんが、
観察力が要求されます。」
(出典:もしもしQさん:第55回波の高低より潮の流れを見よ。
 光文社刊「もしもしQさんQさんよ」に収録)

前回、引用した文章に続く邱先生の
文章を引用しましょう。
2000年、日本の株が大きく暴落した時
先生がどう対応したかが書かれています。

「株が大暴落をしている時に
敢然と買いに出るためには勇気が要ります。
もちろん、万一失敗しても
致命的な打撃を受けないだけの準備が必要ですが、
もっと大切なことはその株を
安値で拾うだけの値打ちがあるという自信です。

そのためにはふだんから
株式投資の環境についての認識と
いくつかの株に対する評価ができていることが前提です。
たとえば、相場の将来に対して弱気の見方をしている時は
株価が突っ込んだ時に手を出すことはできません。
(中略)

株をやっている人なら、
その時々に注目している銘柄があるものです。
どういう銘柄に着目するかは人によって違いますから、
他人は間違っていて、
自分だけ正しいと決めつけることはできません。

たまたま私の場合はいくつかの証券株に注目していたので
株価の居所に対して自分なりの判断があって、
それより安ければ、たとえ火の中、水の中でも、
恐れを感じなかっただけのことです。
ふだんから、そういう目で相場に接しておれば、
大暴落は何年かに1ぺんの絶好のチャンスになります。

そうは言っても、大暴落の時は
自分の持株も軒並み水びたしになりますから、
損害を蒙らないわけには行きません。
大暴落が怖い人は株に近寄らない方がいいし、
怪我を怖がる人は大嵐の吹きまくっている間は、
窓を締めて家の中に引きこもって
じっと嵐の去るのを待つのが一番賢明なやり方です。

但し、台風一過、晴天が戻ってきても、
あちこち損害を受けたところが修復できるまでに
少しの時間と辛抱が必要です。
でもそんなに心配することはありません。
潮の流れに変わりがなければ、魚の居所に変わりはないし、
従って同じところに出て行けば
また魚をとることができるからです。」

(出典:もしQ  第54回 株にも治に居て乱を思う心がけが必要
2000年5月1日。光文社刊『もしもしQさんQさんよ』に収録)

中国で起こった株安が、世界中に伝播し
「中国発世界同時株安」といった言葉を
新聞でみかけることになりましたが、
もし邱先生がご存命なら、どういう発言をされるでしょうか。

「もしもしQさんQさんデス」での発信
が始まった2002年頃の先生の文章を読み返してみました。

「株の話をしているうちに、
株価の大暴落にぶつかってしまいましたね。
はじめて大暴落を体験した人は
さぞや胆を冷やしたと思いますが、
株価の大暴落は台風が襲来してきたようなものですから、
驚くことはありません。
看板が頭の上におちてきて大怪我をしないように
気をつけさえすれば、台風は3日もすれば
吹き去ってしまうものなのです。

それと同じように借金をして株を買うとか
腹一杯抱えこんで
身動きができないとか言うことさえなければ、
安値で株を叩き売る必要はないし、
従って大暴落で損をすることはありません。
波風が静まれば、そのうちに株価が戻るし、
大暴落をする直前よりももっと高くなることも
大いにあり得ることだからです。

ちょうど魚をとりに行く時に
台風にぶつかったようなもので、
悪天候の時は船を出さないのが常識です。
しかし、悪天候の時は魚が激流に追われて
こちらに向って突進してくることもありますから、
嵐の中をとび出して行く勇気がある漁師もあります。
(中略)

大嵐の時は魚があわてふためいてとび込んでくるので、
思わぬ獲物にありつくことがあります。
でも嵐の中を魚取りに出かけるのには勇気が必要だし、
万一逆目に出たら大損しますから、
胆っ玉の小さい人にはおすすめできませんね。
私は平気ですけど・・・・・」
(出典:もしQ 第53回 大暴落は大漁のチャンスです。
2000年5月1日。光文社刊『もしもしQさんQさんよ』に収録)

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