2014年07月

引き続き、株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也様が作成された
シンガポールの住宅政策についての論文を引用させていただきます。


【図表2 民間住宅価格と1人あたりGDP】※リンク先不明のため削除

「図表はシンガポールの民間住宅価格(前年比)と
1人あたりGDP(前年比)を比較したものであるが、
両者には一定の関連性が認められる。
これまでは積極的に外国人居住者を受け入れ、
1人あたりGDPを高めることで、民間住宅への需要が拡大してきた。

しかし、現在、シンガポールで議論されているような
外国人居住者の流入を抑制する政策が強化されれば、
これまでの移民政策に強く依存してきた経済発展モデルから、
より自立的な経済成長によって、
1人あたりGDPを高める政策への転換が求められる。

仮に今後もシンガポールが
順調に1人あたりGDPを伸ばしていければ、
民間住宅価格が安定的に推移することになる。
また、より高い品質を求めるシンガポール国民のニーズも、
民間住宅への需要をさらに拡大させることにつながる。
HDBは民間企業の力を借りて「エグゼクティブ・コンドミニアム」
(民間企業が建設プランから販売までを一括して行う公共住宅)
の供給を行っている。
前述の改定コンセプトプランにおいても、
民間住宅の比率を高めることが中長期目標として掲げられており、
今後も日本企業も含めた民間事業者による活躍の場が
ますます広がっていくものと考えられる。

(出典:株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
 海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也作成)

※リンク先不明のため削除

前回に引き続き、株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也様が作成された
シンガポールの住宅政策についての論文を引用させていただきます。

「1980年代後半になると、

高速道路や地下鉄などの整備に一通りの目途がつき、
次第に生産性向上やライフスタイルの質向上へと関心が向かった。
そして1991年、20年ぶりに改定された
コンセプトプラン(改定コンセプトプラン)には、

それまでの経済発展を支えてきた労働集約型産業から、
資本集約型産業やハイテク産業を
中核とする産業構造への転換が示された。

この改定コンセプトプランに基づき、研究開発、金融、IT等の分野で
海外から優秀な人材を積極的に確保する政策が推進されると、
外国人居住者の増加につながった。

ところが、外国人居住者は原則としてHDB住宅を購入できない。
また、外国人居住者はHDB住宅を賃借することはできるが、
その多くは低所得者層向けの物件となっている。
そこで、外国人居住者向けの高品質な民間賃貸住宅の需要が高まり、
香港返還やアジア通貨危機に至る1997年頃まで、
民間住宅の賃料高騰が続いた(図表)。

【図表1 民間住宅価格指数と外国人居住者数の推移】※リンク先不明のため削除

さらに外国人居住者や
シンガポール国民の市民権・永住権を獲得した世帯が、
賃料高騰の影響を避けるために民間住宅を購入するという需要も拡大し、
1991年頃から民間住宅価格の上昇幅が拡大した。
2005年以降は外国人居住者が加速度的に増加し、
民間住宅価格指数も3年間で約56%上昇した。
2010年以降もアジア経済の拡大に伴って、
中国、マレーシア、インドネシアからの投資資金も
シンガポールの民間住宅市場へ流入するようになり、
これが住宅価格を一段と高騰させる要因となった。
こうした住宅価格の高騰が、
国民の生活に悪影響を及ぼしかねないと危惧した政府は
2010年2月以降、度重なる住宅投資抑制策を打ち出してきた。
一連の住宅投資抑制策が奏功し、
2012年以降の住宅価格は調整局面を迎えつつある。」
 (出典:株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
 海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也作成※リンク先不明のため削除

私の気を惹いたシンガポールの住宅政策とは
どういうものでしょうか。
この点について、
株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也様が作成された
シンガポールの住宅政策についての論文が
要点をつたえてくれているように思います。
いか、3回にわけて引用させていただきます。

「2010年にシンガポールの1人あたりGDPは
日本を抜き、アジアの中で最大となった。

シンガポールが、マレーシアから独立してわずか45年間で、
急速な経済成長を果たせたのは優れた都市戦略と
政府の強力なリーダーシップに拠るところが大きい。
つまり、東京23区程の面積しかない、
限られた国土を最大限活用するために、

政府主導で都市開発を推進することで、
国際都市としての魅力を高め、
海外からの投資資金や優秀な人材を積極的に呼び込んできた。

このことが、シンガポール経済を
急速に発展させる原動力となってきたと考えられる。


こうした政府主導の都市開発を推進する上で、
重要な役割を果たしてきたのが「コンセプトプラン」である。
コンセプトプランは、政府が長期的視点で
総合的に都市開発計画を示した概念的な計画であり、
より具体的な実行計画となる「マスタープラン」の上位計画にあたる。
当初のコンセプトプランは国連の支援を受けて、1971年に策定された。

この時点では
環状に広がる地下鉄(MRT)や高速道路等の交通網整備といった、

都市の基本的なインフラ整備に重点が置かれていたが、
とりわけ建国当初の住宅不足は深刻であり、
住宅基盤の整備が最大の政策課題の1つとして位置づけられていた。
こうしたコンセプトプランのもと、住宅開発庁(HDB)が主体となって、
意欲的に公共住宅(HDB住宅)が分譲され、
近年ではシンガポール国民の約8割はHDB住宅を購入・居住し、
その持家比率は約9割に達している。こうした背景から、
民間企業が開発した住宅(民間住宅)は全体ストックの約2割にすぎない。」
((出典:株式会社 三井住友トラスト基礎研究所
 海外市場調査部 副主任研究員 北見 卓也作成 ※リンク先不明のため削除


 

マレーシアの首都、KLから
シンガポールのチャンギ国際空港につき、
タクシーで 市内中心部にあるホテルに向かいました。

空港を出て、高速道路を走ると、
道の両サイドに繁茂する街路樹が
目に入りました。

独特の樹木で、これを見て、
23年前の平成3年、ここに来たことを
思い出しました。

そのときは香港を訪れるのが主目的で、
シンガポールはついでに来たのです。
そのため、下調べも何もせずにきました。

それと比べると、今回は
シンガポールについての歴史や
政治、経済について書かれた本を
数冊読んだ上で、訪ねています。

その”事前リサーチ”のなかで、
教えられたのは、シンガポールは
国民の住環境を充実したものとするための
政策を講じてきているということです。

そのためでしょう、高速道路のそばに
建てられている中層住宅ー多分公共住宅が
しっかえり建てられているているように感じました。

 

ハノイを訪ねたあと、
マレーシアのKLを訪ねた私たちは
一日、KLの観光施設など見たあと、
早朝、シンガポールに向かうため、
タクシーに乗って、飛行場に向かいました。

ホテルから空港までは30分くらいですが
15分ほど、走ったところで、妻が
ホテルのベッドの上に自分の携帯電話を
置き忘れてきたことに気づきました。

バックして、ホテルに戻ることも考えましたが、
そうしたらまた、シンガポール行きの飛行機に
乗れるかどうかの新しいリスクが発生します。

幸いなことに、ホテルではチェックインするとき、
自宅の記入を求められ、
私は
手書きで記入する代わりに
名刺を渡していました。
名刺には自宅の住所を書いているからです。

空港につくなり、私はホテルに電話をして
自室に携帯電話を忘れたが、
自分の自宅に送ってくれるようにお願いしました。

また、電話あだけでは、頼りなかったので、
シンガポールのホテルにつくなり、
マレーシアのホテルにメールを入れ、
同様のことを文章に書いて送りました。

果たして、こちらの意がホテルに通じたかどうか、
気を揉みましたが、シンガポールで2日ほど
遊んで帰宅すると、マレーシアのホテルから
留守番電話が入っていました。

また、パソコンを開くと、メールに返事があり、
送金費用の支払いのため、クレジット・カードの
番号を伝えるように要請していました。

そのことに返事をすると、数日後、
自宅に、二重に梱包された状態で
妻の携帯電話が送られてきました。

早速、お礼のメールを送り、
ホテルから、またマレーシアに来た時は
止まって欲しい旨の返事がきましたが、
このことで、マレーシアに対する
良い印象がさらに一段高くなりました。

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