2013年01月

今から2年半前のことですが、
伊藤忠商事の元社長、丹羽宇一郎さんが
中国大使に任命されるとの動きをキャッチした
文藝春秋が、同誌、2010年7月号に
丹羽氏による『2015年中国バブルに日本の勝機あり』
という論文を掲載しました。

この記事について、邱永漢先生が
新駐中国丹羽宇一郎大使に期待と題し
「ハイハイQさん」で次の文章を発表しました。

「文藝春秋が7月号で
『2015年中国バブルに日本の勝機あり』という
同氏の一文を掲載しているので、早速読ませていただきました。
タイトルは恐らく文春側がつけたものでしょうが、
中国が共産体制のまま社会主義市場経済を推進してきた
メリットもデメリットも心得た上で、
いつ頃経済成長が天井に頭をぶっつかるかについて
数字をあげて予想しています。

はたしてそれが2015年であるかどうかは
実際に起って見ないとわかりませんが、
中国が万博後、本格的な消費経済時代に突入して、
今までに考えられなかったような贅沢品を
一般人が買うようになることは
私も早くから指摘していることです。
その時が日本企業が中国で活躍する絶好のチャンスだというのは
商人のセンスがないと着想しないことですが、
この次が消費経済の時代で、
地方都市の開発が同時に起るという私の見方と
一致する面も少くありません。

皆さんにも是非ご一読いただいて、
今後の中国で新しい、元気の出るようなチャンスを
つかんでいただきたいものです。
民間人主導の日中共同開発がすすめば、
東アジアに新しい一頁がひらけることはもうそこまで来ています。」

この邱先生の薦めに従って、
私なども読ませていただきましたが、
今一度、この時の丹羽論文を再読しました。 

 『文藝春秋』創刊90周年記念 2月特大号に
丹羽宇一郎前中国大使の手記「日中外交の真実」が
掲載されたので、すぐ手に入れて読みました。 

丹羽さんには、尖閣諸島問題を巡る日本と中国の対立に
巻き込まれ、たいへんご苦労なことであったと思っていますが、
私が関心を持ったのは、伊藤忠商事の会長を務め、
対中国ビジネスにも取り組んで来られた丹羽さんが
いまの中国ならびに中国人についてどのような見方を
されているかということでした。

そうした関心を持って、丹羽論文を読んだ私にとって
最も興味のあったのは次の文です。 

「なぜ、『反日感情』は生まれるのか。
日中戦争の記憶や過去に行われていた
反日教育の影響も大きいのでしょう。
しかし尖閣諸島をめぐる経緯はきっかけに過ぎず、
その背景には、中国人が日本に対して抱く 
中国人が日本人に対して抱くある種のコンプレックスもあると思う。

現在GDPは世界第二位となった中国だが、
その実態はとても経済大国とは言えない状況にある。
1%の富裕層が富の多くを手にしており、
都市部と内陸部、資本家と労働者の間では、
日本では考えられないほどの経済格差が依然として存在する。
果たして国際社会から信頼される民主的な経済大国に
相応しいかどうか考えてみる時期であろう。

一方日本は不況が叫ばれて久しいものの、
国民一人当たりのGDPを比べると、中国は日本の十分の一である。
また、日本の工業製品は高い品質を誇り、
国際経済から高い評価を受けている。
こうした日本の国際的地位に対する妬みや反発が根底にあり、
日本製品ボイコットのような反動に繋がった面があるのではないだろうか。
しかし、こうした感情は、反面、日本に対する高い評価でもある。
中国社会が一層成熟し、自信をつけ、日本との交流がより深まることで、
妬みや反発は、経緯や信頼に反転する可能性を持っているのである。」

この文章を読んで、私は自分が描いている中国の現状、
そして中国人の心の中にある対日本人への感情、
が凝縮して表現されていると思いました。

さらにこの文章には、 今後中国人が経済的に
より豊かになることでや日本との交流が深まることで、
日中の対立が信頼に変わりうることが述べられ
 生産的であるとの感想を持ちました。

2月10日の中国株、ベトナム株セミナーは
邱永漢先生に信頼を置いてきた人たちの勉強会と
相互の懇親を深めることを目的として企画、実行するものです。

そのため、邱先生にゆかりの深い講師として
東洋証券の深堀敬三さんと、
ジャパン証券(旧さくら証券)の在ベトナムの社長、
平本裕志 さんにお話しいただきます。

時が立つうちに、このセミナーのことが
知られるようになり、
日頃私の勉強会に
参加いただいている方のほか、
私のことを
あまりご存知でない邱永漢ファンの間にも
この勉強会のことが知られ、今現在
30名強の邱ファンが参加してくれることになり喜んでします。

ただ、私としてはこの勉強会をより意義あるものとし、
邱先生がお亡くなりになたけれども、
新たに良い勉強会が生まれたとの満足感を
持っていただくようにしなければなりません。 

そこで、参加いただく方々に、
お手数ですが、二人の講師に聞きたいこと
を出していただくようお願いしました。

私はこれまでの体験から
日本人が質問するが得意でないことを
知っていますが、
それでも、事前に質問が出されていた方が
講師と出席者の間のコミュニケーションが深まり、
勉強会の意義がより高まることは間違いありません。

そこで、参加される方々に
質問の提起をお願いしたのですが、
私の願望に応えてくださる方が増え、
これまで
参加される3分の1くらいの方から
質問が私の方に届けられ、
両講師はもちろん、参加いただく方にもお伝えしました。

このことで、いま中国株、ベトナム株に投資する人達が
「気になっていること」や「知りたいと思ていること」が
互いに共有化され、今回のセミナーには
良い評価を与えられるのではないかと
期待しているところです。 

2月10日に東洋証券の深堀敬三さん、
ジャパン証券社長の平本裕志さんと
邱永漢先生にゆかりの深いおふたりにお願いして
中国株とベトナム株のお話をしていただきます。

またこの勉強会のあとには、中国料理店で
夕食懇談会をひらきます。

この催しを企画して、
すぐに賛同してくださったのは
平生私の株の勉強会やベトナム企業訪問に
ご一緒いただいた方々です。 

ただそれにとどまらず、
このセミナーへの参加を決めれた方々で
以前は東京や上海での邱友会あるいは
中国投資視察団の常連であった方々が
そのとき一緒された旧知の方々に
お伝えいただいただき、
「そうか、それなら出てみるか」
と足を運んでくださる方々が現れてきました。

 

中国株やベトナム株についての
最新情報に接することとあわせ、
邱ファン相互の交流の機会になればと考え
企画したものとして、これほど
嬉しくそして楽しくことはありません。 

今回の催しが諸出席いただく方々の
ご期待に応え、 ご満足いただけるものとなるよう
主催者としてあれこれ工夫しているところです。

 

 

邱永漢先生がお亡くなりになり、
先生に信頼を寄せていた人たちの心の中には
日増しにその悲しみが深まっていきました。

当然のことではありますが、
毎朝9時に届けられていた
「ハイハイQさんQさん」 の更新版に
接することができなくなりました。

また3ヶ月に一回の割合で東京で開催されていた
邱友会がなくなり、先生の力一杯のスピーチを
聴くことができなくなりました。

さらにまた、2、3ヶ月のペースで開かれていた
邱永漢中国投資考察団がなくなり、
中国有望企業の視察や名所旧跡への訪問の
チャンスがなくなりました。

故人がいかにたくさんの恵みを与えてくれる
存在であったか、またその代わりを務められる人は
誰もいないことに気づくのですが、
この悲しみを少しでも和らげる方法はないだろうか。 

そう考えた私に浮かんだ一つのイベントが
故人にゆかり深い講師による株式講演会です。

故人が上海で開いた中国株勉強会で前座を務めた
深堀敬三さんに中国株の話を、
また故人の働きかけでベトナムに誕生した 
日系証券会社、ジャパン証券(旧、サクラ証券)の
現社長、平本裕志さんにベトナム株の話を
していただくと言う試みです。

両氏の賛同をいたただき、来る2月10日
東京で 中国株、ベトナム株の講演会を開き、
またその後、夕食懇親会で、相互交流を
楽しんでいただく趣向の勉強会
です。

この試みが知られるに従い、
東京や上海での邱友会、また
中国投資考察団に参加されていた
方々が参加されることになり、
現在、30名強の方々がセミナーに参加、
またセミナー後の夕食懇談会に
20名強の方々が参加される運びになっています。

まだ幾分席がありますので、ご関心をお持ちの方は
どうぞ、中国株・ベトナム株最新情報の収集と
同好の士相互のご交流をお楽しみください。

 

 

 

 

 

 

 

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