世の中はどんどん変わっています。
たとえば、私なども朝から晩まで
コンピュータのお世話になっています。
好んでキーボードをたたき、
コラムを書いたり、友人にメールをしたり、
インターネットでいろいろなことを調べています。
こんなことは昔は考えられなかったことです。
こうした時代の変化に
人間はどう対応する生き物でしょうか。
人に聞くより自分の対応を見たらわかります。
私はいま68歳ですが、
15年前の53歳までは、
私はキーボードをたたいて
文章を書くことに強い抵抗を感じました。
「文章は紙の上にペンを持って書くものだ」
という観念がどっかりと頭の中に居座り
それ以外の手段で文章を書くと言う動きに
強い違和感と抵抗を覚え、受け入れようと
しなかったのです。
ですから、パソコンにタッチするどころから
パソコンから遠ざかるようにしていました。
そういう私の姿を見て、友人や家族はとても心配し、
「このままでは世の中に適応できない人になってしまう」
と危惧し、友人の一人が、やや強引な手段で
私がパソコン・スクールに通うようにしました。
そのおかげで、私は6万円の授業料を払って、
パソコン教室に数回、通うようになりました。
教室にはパソコンと言う新しい器具への対応に
戸惑っている年配者が多かったことを
覚えています。
こういうプロセスを経て、
私はしだいにキーボードになじみ、
友人とメールの交換をするようになりました。
この自分の体験を振り返ると、
人間は新しい変化に適応するより、
適応することに違和感を感じ、
抵抗する生き物だと感じています。
変化するものが何であるかとか、
年齢差にもよるでしょうが。