2009年08月

中国株は今年の初めころから
急ピッチで回復し、今は過去の最高値に比べ、
概ね4~5割程度の水準にあるようですが
これから中国株はどう動くのでしょうか。

中国の会社の株や不動産が
上がると、新聞や雑誌が
「中国はバブルだ」と言い、
中国の経済は早晩下落すると
論評したりします。

私たち日本人が経験してきたことですが、
成長過程にある経済のなかでも
景気、不景気の波はあり、それを反映して
株も不動産も上がり下がりはあります。

しかしその動きを「バブルだ」「崩壊だ」と
表現するのは適当でないと思います。
私たちがが経験したバブルと
バブルの崩壊現象は、
経済の成熟化と関連していたと思います。

生産設備が需要水準を超えて
過剰となっている中で景気が過熱し、
その後には多くの分野で
過剰設備の廃棄が必要でした。

そうした経験に照らしてみると
中国は伸び盛りの経済で
様々な分野で不足現象が見られ、
それを満たすための設備投資やインフラの整備が
求められていると見ています。

ですから、日本が経験したバブルの崩壊現象の
ようなものは、いまの中国には無縁で、
景気、不景気の波を被りながらも
成長が続くと思います。

そうした動きを反映し、株なども
いずれ、これまでの最高値を乗り越えていくだろうと
考えています。

中国株の今後の動きが楽しみです。

最近中国株が上昇しています。
ですので、近頃、友人たちから
「このところ、中国株が上昇傾向にあり、
うれしい。楽しみです」というような趣旨の
メールをたくさんいただいています。

前回は、今年の2月ごろに株を買った人が
時価を4倍にした話をし、
一番悪い水準にある頃に買いを入れると
得るところが大きいということを話しましたが
(どこが最悪の水準であたかは過ぎさって
はじめてわかることではりますが)、
株はいつもこれから先どうなるかが共通の関心です。

そのため、一つの目安として、
いくつかの株について
これまで記録した最高値にくらべ
今はどの程度の水準にあるか調べていました。

たとえば、玖龍紙業株は昨日は 9.35HKDです。
最高値は26.75HKDですですので
今は最高値にくらべ35%の水準です。

理文造紙株は13.92HKDで
最高値が 37.5HKDですので、
今は最高値にくらべ 37%の水準。

銘源医療株は 0.78HKDで
最高値が1.79HKDですので
今は最高値にくらべ 44%の水準。

アリババ株の場合は18.6HKDで
最高値 41.8HKDで
今は最高値にくらべ 44%の水準。

墨龍石油機械株は0.96HKDで
最高値 1.93HKDで 50%の水準です。

こうしてみると、いま中国株は
過去の最高値に比べ、
概ね4~5割程度の水準にあると言えると思います。

成長経済さなかにある中国の場合は
過去の最高値は乗り越えられるためにあると
言って差し支えないと思いますが。

私のセミナーに参加している株の初心者は
今年2月に玖龍紙業株を買い、
それが半年後に、4倍になったと言います。

世界中で景気が悪いといわれ、
中国もダメージを受けているというなか、
「そんなうまい話があるわかないよ」と
思う人が少ないないと思いますが
この話は本当の話です。

私は3ヶ月に一回の割でセミナーを開き、
注目すべき銘柄について、3ヶ月単位で
株価の推移表をセミナーで配っています。

その表によれば玖龍紙業は
今年の1月27日が1.9HKD、
3ヵ月後の5月1日が3.56HKD、
その3ヵ月後の7月31日は7.99HKD
となっています。

つまり玖龍紙業株は
1月27日の1.9HKDから
7月31日の7.99HKDへと
株価は6ヶ月で4,2倍になっているのです。

私がいつも注目している株のうち
半年で4倍になった銘柄として
理文造紙株がありますが、
時価が倍になった株は
結構あります。


例えば墨龍石油機械株は
1月27日は0.495HKD
5月1日は0.77 HKD
7月31日は1.09HKDと
株価は6ヶ月の間で倍になっています。

銘源医療株もアリババ株も
株価は6ヶ月の間で倍になっています。

こうしてみると
「一番悪いときが一番のチャンス」
であるころがわかります。

私のセミナーに参加している
株の初心者氏は、株価が低迷しているなか、
勇気を出して株を買うことで
チャンスをものにされました。

去る8月2日、東京で、
中国株とベトナム株についての勉強会を開きました。
この勉強会には
投資歴数年という“ベテラン”も、
また「株のことはわかりません」という“初心者”も
同じように参加いただいています。

ベテランの一人は
前に、日経新聞朝刊で
昨年秋から買った中国株が
4倍になったなったと報じられた方です。

ひとしきり、記者から取材を
受けたときの話をしていただきました。
「取材では、招金鉱業が
4倍以上になったことを話したのですが、
アリババになっていました。」

短い間に株が4倍になったというのは
めでたいことです。
が、4倍になったのは
その方だけはありませんでした。

ベテランの人たちにまじって
株のことを勉強中の“初心者”の一人も
半年ほど前に買った中国株が
4倍になったとのことです。

その人からは、セミナーの前に、
次のようなメールをいただいていました。
「おかげさまで玖龍紙業株が
上がっています。
ですが、上がったら上がった出
また複雑な気持ちがするものですね。
贅沢なことかもしれませんが。」

そこで、セミナーの席上、
この人に聞きました。
「玖龍紙業株で時価を増やした
とのことですが、上がったら上がったで
どうしてもっとたくさんの株を
買わなかったのかと悔やまれる
ということですか」。

その人が答えてくれました。
「今年1月のセミナーのとき、
今のように株価が極端に下がっているときが
買いのチャンス。
銘柄としては玖龍紙業株など面白い。
という話がありました。

そこで実は生まれて初めて今年の2月
中国株を買ったのですが、その後、
あっという間に株価があがって4倍になりました」

そう聞いて、みんなで手を叩きました。

私はある時期、
邱永漢さんがいろいろな本に書かれた文章のなかから
「この文章はとてもいい。役立つと」と思った文章を抜き出し、
解説文を添え、「エッセンス本」として世に出す
という仕事を担当させていただいたことがあります。

私がまとめた原稿が出版経由で
邱さんの事務所に届き、
邱さんが目を通された上で「タイトル」を決め、
あわせて「まえがき」もお書きになります。

そうした経過をへて世の出た
最初の本が『原則がわかれば生き残れる』で
二番目が『アジアの曙』、
そして三番目が『生きざまの探求』です。

出版社の編集の方も私も、
邱さんが、どんな「タイトル」をおつけになるのか、
どんな「まえがき」をお書きになるのか、
胸のトキメキを感じななら待たせていただきました。

「戸田さん。邱先生の原稿が届きましたよ」
と出版社から連絡を受けると、、
私は一目散に出版社に駆けつけ、
邱さんがおつけになった「タイトル」を口ずさみ
同じく邱さんがお書きになった「まえがき」の言葉を
味わうように読ませていただきました。

これらの時のことは、
いまも鮮明に覚えていますが、
三回目にまとめた原稿に
『生きざまの探求』というタイトルがついたとき
、出版社の人が
「『死にざま』という言葉は聞くけど
『生きざま』というのはあまり聞かないんだけど
とおっしゃいました。

以来、私は「死にざま」とか「生きざま」という言葉に
接するたびにそのときのことを思い出すのですが、
この『生きざまの探求』を編集させていただいた頃
私は52,3歳ころで、これからやってくる将来に対して
「はたしてうまくやっていけるだろうか」と
不安の気持ちが一杯でした。

そして、「拠るべき生き方」を求める気持ちから
邱さんの「生きざま」にふれる言葉を集めたわけですが、
この『生きざまの探求』の出版を経て私は
20代。30代の元気を取り戻しました。

以来、私は邱さんの生き方には
人をして元気にさせる力がこもっていると考ています。

そんな邱さんの生き方にふれるのが
9月12日の“邱永漢さんの文学散歩”です。
ご都合のつく方はどうぞご参加ください。

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