2008年04月

2年前、私もかかわって
ご自身の将来方向を考えた青年は
“整体師になろう“と考えました。
しかし、青年はすぐに動き出そうとはしませんでした。

どうしてかなと思って、
青年を呼んで、心境を聞いたところ、
青年は年上の同僚から、
「君がやろうとしている
整体の仕事は保険がきかない
種類の仕事だよ。
保険が利かないと、
治療を受けようとする人が
集まらないのじゃない。
それで果たしてやっていける?」
と言われたそうです。

どんな決断にもリスクが潜んでいます。
自分はいいからやってみようと思っても
回りの人は、その決断に不安を感じ
「やめたほうが良いのではないか」
と言ってきたたりします。

本当は、そこからリスクをなくすには
どうしたら良いのかと、考えを深めていく必要が
あるのですが、青年には、同僚からの指摘が
グサッときたようで、決断がにぶりました。

自分の道は自分で決めるものです。
人から言われて、気持ちが引いてしますような
“決断”であるなら、それは“決断”ではありません。
単なる“思いつき”です。

自分の道は自分で決めるものです。
青年がその道に踏み込むには不安だ、
と感じている以上、とやかく言うことは
ないと考えました。
以来、青年との交流が途絶えました。

2年ぶりに私を訪ね、
「自分の王国づくりセミナー」に
参加した青年に私がはじめて接触したのは、
株式投資の原則の勉強を通してのことです。

私は、株の投資で成功を納めるには、
株の原則への理解を深めることが必要と
考えていまして、そのため、4年ほど前に
メール形式で資料を送り自己学習いただく
ようにし、青年はこの勉強会に参加されたのです。

私は通信スタイルの株の勉強に続いて
投資用のマンションを見て歩く勉強会も
開き、青年はこれにも参加されました。

この時を機に、私は青年とじかに
話し合い、その後、メールの交換を
数多く、重ねるようになりましたが、
青年が、いま従事している仕事をやめ、
自分の力でやっていける仕事を
求めていることを知りました。

株への投資や不動産への投資は大事です。
ですが、お金を稼ぎ出す仕事の獲得が
最優先課題で、そのための自分自身への投資
つまり自分の能力を高める勉強が一番大事です。

私と青年は2日間かけて、将来を託す仕事として
どんな仕事が良いか検討し、“整体師”の仕事が
どうだろうかという考えにたどり着きました。

これからは“対個人サービス”の仕事が
盛んになると私は考えていて、
人の健康の保持、増進にに寄与する
“整体”へのニーズは高まっていくと考えています。

また青年によれば、昔、私が住んでいる
神奈川県藤沢市の鵠沼海岸にでかけて
サーフィンをよく楽しだそうです。
また“呼吸法”に関心があるといいます。

そうした青年の特性にも考えれば
“整体師”の仕事が、マッチしているのでは
ないかという結論に達しました。

“整体師”になるには
どうしたコースを通っていったら良いのか
のアウトラインも明らかにして、あとは
青年に任せました。2年ほど前のことです。

私は1月から、メール形式で応答する
「自分の王国づくり」セミナーを開いています。

多くの人が心の底で願っているもの一つが
“自分の王国”ではないかと思ってのことです。

また“自分の王国”というものを
持ってはいるけれど、この"王国"をもっと
強靭なものしたいと願っておられる
経営者もおられるのではないかと思いました。

さて、この“城”の建設や
リニューアルには時間がかかります。
そこで、セミナーの期間も
6ヶ月として参加者を募集しました。

その結果、前にも書きましたが、
実にさまざまの方々に参加いただき、
私はこの方々との応答に渾身の力を
注いでいます。

すでに三分の二の時間が過ぎました。
この間、私はおりおり感じたことや
参加者からの質問への回答を
メール形式で送り、これまで
資料を送った回数は20回以上にわたっています。

また資料を送るだけでなく、
お会いできる環境にある方々とは
極力お会いするようにしています。

そうした交流を通して、
いくつか楽しいことも起こってきました。

一つは2年ぶりに私を訪ねて、
このセミナーに参加した一人の青年が、
やっぱり自分の進むべき道はこれだと再認識し、
明日に向かって踏み出すことを決意しました。

私は邱永漢さんから多くのことを学んできました。
いずれも邱さんの文章を読見ながらの学習です。

最初は財産づくりでした。
お金のことに無頓着であった自分が
財産づくりにに目覚めたとき、
邱さんは手取り足取りするようにして
理財の方法を教えてくださいました。

いまも邱さんは毎日のコラムのなかで
時々、理財の方法を教えておられますね。
理財は大切なことですから、
大いに学ぶことが大切です。

と同時に、“お金のことより
仕事のことを心配するのが先”
という教えからも大きな刺激をうけました。

仕事の開拓に心がければ
“死ぬまで現役”に一歩近づけると思いました。
生涯、仕事を持ち続けたら
“怖いもの知らず”の人生になり、
人生はバラ色になると思いました。

この考えを自分の人生に取り組むため
私はささやかことではありが、
思いついたとき、仕事を変えてきました。
そのおかげで、私は“怖いもの知らず”の
領域に近づくことができたと感じています。

自分が実地で試し、これは良いと思ったことを
自分で満足しているだけでは不十分だと思います。
後輩の人たちにも伝えるが良いと思います。

そう考えて、私はいまセミナー活動に力を入れています。

お金のことに関心を持ち、お金を貯めたり
増やしたりすることをを考えることは、
とても重要なことです。

私はある時期、財産づくりやに
全く関心を持ちませんでした。

しかし、こういう態度ではいけないと反省し、
その後、理財に力を入れるようにしました。

この世には、かつての私と同じように、
お金のことに全く無頓着な人もおられるでしょう。
そうした方には、お金のことに関心を持ち、
財産づくりに取り組まれることをお薦めします。

しかし、お金のことよりも大切なことがあります。
それは仕事の開拓です。
自分に仕事があり、それが充実していれば、
お金も手に入れることができるし、
毎日を、充実した気分で過ごすことができます

至極、当然のことだと
思われるかもしれませんが、
私たちは往々お金のことを
仕事に優先させるところがあります。

人づてにうかがったことですが
昔、邱永漢さんが、財務相談室を
開設されていた頃のことです。

会社を退職した人たちが、
邱さんのところに
相談に行きました。
会社からもらった退職金を
どう運用したら良いかのアドバイスを
求めるためです。

その時、邱さんは、
一通りの話をされたあと

「これから仕事はどうされるのですか」
聞かれました。

聞かれた人は次のようにこたえました。
「そのことは、これからゆっくり考えます」。

それに対して、
邱さんは次のように応じられました。
「お金のことより、仕事のことを
心配することの方が大事では
ないですか。
これから先、どういう仕事が出来るかを
考えるのが大切だと思います」と。

私はこうしたやりとりを聞いて、

「お金のことよりも、仕事のことに

頭を使うことが先である」ことに

気づきました。

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