昭和61年、高島陽さんの
『社長のめしの種』が発刊されました。
この本は、ふんだんに写真が
取り込まれた豪華版の本です。
次の7章からなっています。
「1まずヒントをさしあげます」、
「2めしの種になる変化」、
「3めしの種になる商品・ビジネス」、
「4めしの種になる売り方」、
「5めしの種になる場所」、
「6めしの種になる技術」、
「7社長のめしの種」という構成になっています。
1から6までの章には
商品や施設などを紹介する写真と、
説明が書かれています。
そして7章の「社長のめしの種」には
高島さんが世の経営者たちに
送る珠玉の言葉が書かれています。
今回、一連の連載のなかで
この7章の「社長のめしの種」に書かれた文章を
随分、紹介させていただきました。
さてこの本は、1万5千円もしましたが
出版された時点で買いました。
61年9月のことです。
たまたまその年の暮れ、
私は三度目になりますが
新日鉄八幡製鐵所に赴任し
遊休地を活用した事業づくりの仕事に就きました。
ひょっとして役に立つかもしれないと思って
この本を自宅から持参しました。
私がこの本を新規事業推進部に
持ち込むと、「こんな面白い本があるの」
と引っ張りだこになり、
「戸田さん、ちょっと貸して」
とある同僚社員は自宅で読み続けました。
私は私で、昭和61年の暮れ、
自宅に帰る道中、
この本に紹介されている施設を見て歩き
新しい事業作りのガイドブックとさせていただき、
実際、新規事業を企画するヒントをいただきました。
時代が大きく移り変るなかで、
商売替えや新規事業づくりを
余儀なくされる人や会社が増えましたので
この本はあちこちで活用されたと思います。