邱永漢さんは昭和58年に発刊された
『人生後半のための経済設計』という本の
「40歳からの生き方、考え方」という章で
「40歳からの老後への準備」として
次のことを述べられました。
「年をとったあとのための財産設計は、
まだわかいうちに少しずつ積み上げていくより
ほかないが、その積み上げを何でやるかは問題である。
方法はいろいろあるけれども、手段としては
『現金』、『有価証券』、『不動産』、『身につける技術』の
四つしかない。
右のうちで現金で貯金する人が一番多いが、
現金は目減りが激しいから、実は財産づくりの手段としては
あまり妙味がないのである。
有価証券はその点いわゆる
物的財産といわれ、現金よりましだと考えられているが、
いくら会社が金を儲けても、増配してくれることはめったにないし、
インフレが激しくなると、人件費や間接経費が増大して
ソニーや松下電器の株を買うのならともかく、いっこうに
上がらない株を買った人は、幸福の鍵を握ったことにはならないだろう。
これに対して学問とかおけいこ事とか技術といった『身につく技術』は、
一生人についてまわるものだから、生きた財産設計といえるだろう。
ただ『身につく財産』は、身そのものが年とともに衰えるから、
これまた目になる別の財産に置きかえていかないと駄目になる。
財産価値のあるうちにせっせとかせいで目減りのしない財産、
たとえば不動産のようなものに移し変えておく必要がある。」
( 『人生後半のための経済設計』)
この本が出版されたのが昭和58年でインフレが
時代の傾向であったことを頭に置きながら読む必要がありますが、
財産を積み上げていく手段は4つあるといった記述は
今の時代の若い人たちにも参考になると考え
抜粋させていただきました。
『人生後半のための経済設計』という本の
「40歳からの生き方、考え方」という章で
「40歳からの老後への準備」として
次のことを述べられました。
「年をとったあとのための財産設計は、
まだわかいうちに少しずつ積み上げていくより
ほかないが、その積み上げを何でやるかは問題である。
方法はいろいろあるけれども、手段としては
『現金』、『有価証券』、『不動産』、『身につける技術』の
四つしかない。
右のうちで現金で貯金する人が一番多いが、
現金は目減りが激しいから、実は財産づくりの手段としては
あまり妙味がないのである。
有価証券はその点いわゆる
物的財産といわれ、現金よりましだと考えられているが、
いくら会社が金を儲けても、増配してくれることはめったにないし、
インフレが激しくなると、人件費や間接経費が増大して
ソニーや松下電器の株を買うのならともかく、いっこうに
上がらない株を買った人は、幸福の鍵を握ったことにはならないだろう。
これに対して学問とかおけいこ事とか技術といった『身につく技術』は、
一生人についてまわるものだから、生きた財産設計といえるだろう。
ただ『身につく財産』は、身そのものが年とともに衰えるから、
これまた目になる別の財産に置きかえていかないと駄目になる。
財産価値のあるうちにせっせとかせいで目減りのしない財産、
たとえば不動産のようなものに移し変えておく必要がある。」
( 『人生後半のための経済設計』)
この本が出版されたのが昭和58年でインフレが
時代の傾向であったことを頭に置きながら読む必要がありますが、
財産を積み上げていく手段は4つあるといった記述は
今の時代の若い人たちにも参考になると考え
抜粋させていただきました。