第1082回 上達を支えるものは“あこがれ”
で「上達を下から支えるものがあこがれだ」という
齋藤孝さんの考えを紹介しました。

齋藤さんは次のように書いています
「上達を根底から支えるものは「あこがれ」である。
これがなければ、上達に勢いがつかないし、
そもそも上達することの喜びが生まれない。

藤子不二雄が手塚治虫にあこがれたように
あこがれが根底にあれば、上達の意欲は湧き続ける。
『あこがれ』や『志』のスケールが器の大きさだとも言える。」
(『「できる人」はどこがちがうのか』)

一方、齋藤さんはこうも言っています。
「ただ『あこがれ』ているだけで、
夢見ている状態に留まっているだけでは、
人生の大きな充足感は得られません。

小さなことでもいい。
それを通して、三つの基礎的な力を鍛え、
別のことをやる場合にそれを活かす練習をする。
こうしたことの積み重ねを通じて、
三つの基礎的な力自体が技として磨かれてくる。」
(同上)

私はこの齋藤さんの提言に大賛成です。
私はいま齋藤さんの著作にふれ、
勉強させていただいているところですが、
自分の中に無意識のうちに蓄積されたものに、
齋藤さんが設定された「段取り力」や
「要約力」・「質問力」・「コメント力」という
という視点から光を当てると、
「基礎的な力」がしっかりと
意識されていないことに気づきます。

ただ、幸いなことに齋藤さんは
それぞれの「力」のを強化するための
メニューを提供してくださっていて、
これらのメニューを消化していると、
着実に「力」がつき、「上達のコツ」を
会得したと言えるかもしれないと考えています。