一つのことを勉強すると、

副産物として、いろいろなことを
知るようになります。

今年「ミッション、ビジョン・メイキングセミナー」

をひらいた関係で、私は「ミッション経営」を
研究している中部大学の副学長、小野桂之介先生の

著書を読むようになりました。

「ミッション経営」とは
明確な社会的使命感を持って行われている

経営のことで、小野先生たちがとりあげいている
会社の一つに岡山に本拠を置く

林原(はやしばら)グループがあることを知りました。

林原グループといえば
7
年前に社長の林原健さんが
私の履歴書を書いたので

読まれた人がいるかもしれません。

ずいぶん前のことになりますが、

邱永漢さんが林原健社長や
参与の正木 和三sん(電気炊飯器の開発者。故人)
と対談されました。

それらを読んで、林原グループが
研究開発主導型の会社であることを
感じていましたが、林原グループの
ホーム・ページを見ると、自然科学博物館や

類人猿研究センターが設置されています。

一体、どういう会社なんだろうと思って
牧野昇さんがまとめた、
「創造の力ー『不思議な企業』林原の発想」
を読んで、驚きました。

林原健さんは19歳の時に父親がなくなり、
社長の座に坐らされ、一時は強大な負債を負いながら
いまや岡山と言う一地方に拠点を置きながら

世界トップクラスの先生たちとパートナーシップを

組んで、独創的な発想を展開している努力に

敬服の気持ちを持ち、人間の努力が無限の

可能性をひらくことに驚きました。

いま「日本で最も独創的な会社は?」と聞かれたら
私は迷わず「林原グループ」を挙げます。