世の中はどんどん変わっていきます。

この世の変化にどう対応していくかが

大切だと私は感じています。

 

この世の変化ということについて

邱永漢さんは、しばしば、

「小さなせせらぎ」が「大きな流れ」

になっていく自然の変化をたとえにされます。

 

例えば、邱さんの先見力に着目して

グラフ社が昭和59年にまとめた

エッセンス本『先の見えないものは滅びる』

の前書きで邱さんは次のように述べています。

 

「15年たった今日、お読みいただいても、

いま起こりつつあることを書いているのではないか

と思われる斬新さが残っているとすれば、

それはその当時、

『せせらぎ』ほどの流れに過ぎなかったものが

時とともに次第に『大きな流れ』になってきたからであろう。」

 

また「もしもしqさんの連載がはじまった

平成12年3月20日のコラムでも

次のように述べています。

 

「変化がはじまったばかりの頃は

小さなせせらぎのような流れですから、

人の目につきません。

でもせせらぎが集まると、川になり、

川が合流すると、大河になって

海に注いだあとは大きな潮流に変わってしまいます。

海は広々としてただだだっ広いように見えますが、

その中をいくつもの大きな潮の流れがあり、

その中をさまざまの魚が泳いでいます。

潮は1つのところにとどまっていないので、

潮の流れが変わると、

魚のとれるところも変わってしまいます。

商売をする人も、就職先を見つけるひとも、

そういことに気づくと気づかないでは

対応の仕方が違いますので、

収穫に大きな差が出てきます。」

 

私たちの周辺でも、

将来「大きな流れ」になっていく可能性のある

「小さなせせらぎ」が起こっているはずです。

それが、どういうものであるかを見つけ

機敏に対応していけば、

相応の収穫を手に入れることが

できるのではないでしょうか。