昨日朝、新聞を開いたら、

世界も日本も悪い方向に向かている

という趣旨のことを書いた本の

広告が出ていました。

 

この広告に限らず、この頃は

世の中はだんだん悪い方向に向かっている、

お先真っ暗だ、という趣旨の記事が目立ちます。

 

こういう記事が多くなる理由は

わからないことではありませんが、

私は果たしてそうだろうかと強い疑問を投げかけます。

 

というのも自分はいま自分は

安心して生活のできる日本で

幸せな暮らしをさせていただいている

という気持ちが働いているから、

こういう境遇が脅かされる心配はないと感じているからです。

 

もう一つは、むかし、

邱永漢先生の『金儲け・発想の原点』という本で

「今は駄目でもいつまでも駄目ではない」

と題した下記の文章にふれ、

世の向かう方向を悲観するのではなく

楽観するようになったからです。

 

「さきにも述べたように

今、駄目だからといって、

いつまでも駄目ということない。

到底、駄目と思っていたことでも、

曲がり角をひとつ曲がると、

早くも新しい展開になることがしばしば起こる

 

世の中はこういう法則が働いているので、

一見困難な環境でも

最初から挑戦することをあきらめたり、

たじろいだりしてはいけない。

たとえば、老害の支配する中国は駄目だろう、

混乱の多いフィリピンは駄目だろうと、

はじめからきめてかからないことである。

 

今は駄目でも、いつかは扉がひらかれる

と信じることによって

新しい世界がひらかれて行くのである。」

(「今は駄目でもいつまでも駄目ではない」

『金儲け・発想の原点』・1992年に収録)

ということで、私はこの世は悪くなる一方だ

という説にはくみしなくなているのです。