10年ほど、続いた

邱永漢先生のコラムを熱心にお読みになった

方が多いと思います。

 

そうした方が、今から41年前に書かれ

前回、紹介した邱先生の次の文章、

「株とは充足を買うものではなくて

不足を買うものである。

ではこれから、何が不足するであろうか。」

をお読みになれば、

今から5年前に書かれた先生の

次の文章を呼び起されると思います。

 

「では次に何に変えるかというと、

次の時代に社会に新しい需要が出てくるのに

供給が間に合わない業種や銘柄は何かというところに

焦点をしぼります。

たとえば中国はまだ経済の発展する段階にありますから、

マンションでも鉄でもセメントでも

まだまだ需要はあります。

でも供給しようと思えばいくらでも供給できます。

私なら供給したくても供給の間に合わない分野は何かを考えて、

不足する業種に投資します。」

(「第3447回 次に不足する業種に投資しよう」。

『遠いと思うなアジアの時代』に所収)

 

邱先生において

「次の成長株は不足する業種から生まれる。

だからに充足しているのでなく、不足する業種に

着目しよう」という視点が一貫していたことに

嫌でも気づかれると思います。