前回、引用させていただいた日経コンピュータ誌
「大規模開発の体制整えるFPTソフト、ポスト中国の定着に挑む」
の続きです。
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グループで大学を運営

 FPTソフトウェアの人材供給を支えるのは、
FPTグループが運営するFPT大学だ。
ICTや経営関係の学部を持ち、
4年制コースの学生数は7000人に上る。

同大学の卒業生の半数はFPTグループに就職するという。
ICT関係だけで約100人の講師を抱える。

 技術系コースの学習プログラムは次の通りだ。

英語と日本語は必須科目となっており、
最初に学生は基礎的な技術知識と共に学ぶ。

その後、FPTグループやその他の企業で8カ月~1年ほどのOJTを実施。
学生はOJTでの経験を基に、
自分に必要な技術を最終過程において詳しく学習していく。

 「実践的なコースを提供している点がウリだ。
例えば一般的な大学の場合、OJTは約1~2カ月しか実施しない」
と語るのは、FPT大学ハノイキャンパスのタ・ゴック・コー バイスディレクターだ。
就職率は93%に達する。
授業や試験などのオンライン化といった、学習環境の整備も進めている。
その分、授業料は高額だ。4年間でかかる学費は約220万円と、
普通の大学の約4倍。一般家庭の学生にとってはハードルが高いが、
奨学金制度を用意しており、なるべく多くの学生に
入学のチャンスを与えるようにしている。

 

プロジェクト管理ツールを整備

  FPTソフトウェアは、プロジェクト管理を支援する
「FPTソフトウェア・マネージメント・スイート」
というツールソフト群の整備にも力を注ぐ。

実際のプロジェクトでは主に、三種類のツールを活用している。

一つめは「Fsoft Insight」だ。プロジェクトを登録し、
成果物やKPI(重要業績指標)の設定などができる。
顧客が遠隔地からチェックすることも可能だ。

 二つめは「DMS」と呼ぶ不具合管理システム。
バグの報告や問い合わせ、解決のためのワークフローなどを備えている。

三つめは「Timesheet」である。
プロジェクトメンバーの工数実績などを把握するのに使用する。

  DMSやTimesheetの情報は、Fsoft Insightに自動的に反映される。
FPTソフトウェアの事業本部長など向けに、
各案件の状況が分かるダッシュボードも用意している。

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