青山通りから根津美術館に向かって歩き、
美術館に近づくと、左手から黄色い声が聞こえてきます。
青南小学校です。
この小学校に俳人、中村草田男が読んだ俳句の句碑があります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「降る雪や明治は遠くなりにけり」――

 青南小学校正門内の校舎前庭にある、
俳人・中村草田男の句碑です。この句は昭和6(1931)年、
大学生だった草田男が訪問した際に詠んだもので、
草田男の代表句です。句碑も昭和52(1977)年、
青南小創立70周年記念として建立され、

除幕は草田男自身の手で行なわれています。

草田男は中国、東京、松山と引っ越しを繰り返しましたが、
小学校時代の大半は赤坂区青南尋常小学校
(のちの青南小学校)に通学しました。

その後、20年ぶりに母校を訪れ変わらぬたたずまいに安堵しますが、
雪が降り出すとともに校庭に外套(がいとう)を着た子どもが現れるのを見て、
着物に下駄だった自分のころとの隔たりを感じたのでした。
(出典:文学散歩・港区ゆかりの作家を訪ねて

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・