中国ではコンテナを使って
輸送する海運の仕事が増え、
コンテナをつくる会社も、
コンテナ・クレーンをつくる会社も
またコンテナの荷降ろしをする会社も盛況です。

コンテナをつくる上場会社として
深センB株の「中国国際コンテナ」
(チュウゴクコクサイコンテナ 200039)
がありますが、この会社は
コンテナ製造の分野で世界最大手です。

またコンテナ・クレーンを製造に当たっている
上場会社が上海B株の上海振華港口機械
(シンカコウコウキカイ 900947)です。
この会社も港湾クレーンの分野で
世界でトップクラスの会社です。

またコンテナの荷降ろしをする
港湾サービスを提供している上場会社として
深センB株の「深セン赤湾港航」
(チーワンワーフ 200022)があります。

これら各社の前年比(前年に対して増加割合、%)の
推移を見ましょう。

「中国国際コンテナ」 -14.4(2002年)46.9(2003年)249.9(2004年)
「上海振華港口機械」-28.5(2002年)102.7(2003年) 64.5(2004年)
「深セン赤湾港航」  111.5(2002年)71.6 (2003年) 70.6(2004年)

仕事が年々着実に増えていることがわかります。
配当について2004年の実績を見てみましょう。

「中国国際コンテナ」  1株配0.5元;1:0.5(無償)
「上海振華港口機械」 1配当0.2;1:0.5(無償)
「深セン赤湾港航」   1配当0.647:1:0.3(無償)

「中国国際コンテナ」について言うと、
0,5元の配当があるほかに、株数が
1,5倍になることを意味しています。
まるで成長期にはこうやって株が
増えていくのですよとという見本を
見せてくれるようです。

コンテナのメーカーや
港湾設備のメーカーや
港湾サービス提供会社など、
コンテナや港湾関連の会社の
株主への処遇のレベルも
並ではありません。

多くの日本人にとって
日本郵船に代表される海運業は
斜陽産業の一つです。
ですが中国ではこの海運業が
花形産業の一つです。

中国の経済が発展し、
海外から運んでくる物も
また海外に商品を売る物も
ともに増えているからです。

この海運の仕事に当たっている
中国の主要な上場会社として
「中海発展」(チャイナシッピング1138)
「中海コンテナ(中海集運)」( チュウカイコンテナ2866)
「中国外運(中外運)」(シノトランス 0598)
などがあります。

「中海発展」は中国で内向海運の最大手で
輸送の中心は石炭や石油です。

「中海コンテナ」は海運コンテナの
輸送事業を行う国内最大手で、
コンテナの積載能力は世界で第10位です。
ちなみに8位が日本郵船、12位が川崎汽船、
15位が商船三井で、日本郵船と川崎汽船の間に
位置しています。

また「中外運」は中国の大手の海運業者です。

これら3社の年々の純利益の
対前年比(単位 %)の推移を見てみましょう。

「中海発展」  81.8(2002年) 73.2(2003年) 80.2(2004年)
「中海コンテナ」— (2002年)  —(2003年) 190.9(2004年)
「中国外運」  26.5(2002年) 23.2(2003年) 13.9(2004年)

「中海コンテナ」は2002年の純利益がマイナスであるため
2002年、2003年の数字は表示されていませんが、
純利益が年々着実に増えている傾向が読み取れます。
中国では今後も貿易量が着実に増えていくでしょうから、
今後も海運業には陽が当っていくと思われます。

いま、中国では、
石炭や石油や鉄と同様、
銅やアルミの生産も活発です。

銅の採掘から精製までの一貫生産を
行っている上場会社が「江西銅業 」
(コウセイコッパー 0358)です。

アルミナの精錬を行っている上場会社が
「中国アルミ」 (アルミニウムコーポ2600)
で、アルミナの精錬では世界第3位です。

これらの企業では旺盛な需要に支えられて
売上高を毎年伸ばしています。

また中国国内における銅やアルミの
生産だけでは需要に追いつかず
大量に輸入することになっていて
国際価格が大幅に上昇する
結果になっています。

そのため、「江西銅業」も「中国アルミ」も
好業績をあげることになっています。
企業の業績を端的にあらわす経営指標である
EPS(一株あたり利益)の推移(単位 元)を見てみましょう。

「江西銅業」 0.06(2002年)0.19(2003年)0.41(2004年)
「中国アルミ」0.13(2002年)0.34(2003年)0.56(2004年)

こうした年々の業績の向上を反映し
一株当たりの配当額(単位 元)も伸びています。

「江西銅業」 0.03 (2002年)0.12 (2003年)0.12 (2004年)
「中国アルミ」0.045(2002年)0.096(2003年)0.176(2004年)

このように中国では石炭、石油、鉄鋼と同様に
銅やアルミも生産が需要に追いつかない
状態が続くとおもわれますので、
これらの生産にあたる会社には
追い風が吹き続くと考えます。

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