人が生きる上においてお金は大切です。
大切なお金は安心できる場所に置いて
おくに限るというので、たいていの人は
危害を受ける恐れのない銀行にお金をあずけます。

銀行に預けると、定められた約束に
従って利息がつきます。しかし
貯金の利息はごくわずかですから
もう少しお金をふやす道はないかと考えます。

そこから株を買ったらどうだろうかと
いった考えが浮かぶようになります。
株に関心が向き、少し調べたら、
いま中国の会社がどんどん成長していて、
そうした会社の株をもてば、その利益の分け前に
あずかることができるといった情報に
接することになると思います。

そこで、何の知識もない中国株の世界に
踏み込むこむことになりますが、
一歩踏み込んだ途端に、どういう会社の株が
有望なのだろうかと先を読むことが
必要になります。

不動産への投資についても同じです。
日本の不動産はバブルのころと比べると
すっかり値を下げ、いまだと賃貸に回したとき、
採算にあうものがあると言われています。
であるなら、年をとったときの対策として
賃貸向きの不動産を手に入れようかと考えた途端、
テナントが入り、確実にお金が入る不動産として
どういうところがいいだろうかなどと考え、
将来にわたり陽の当たり続ける場所を
捜し求めることになります。

つまり、銀行にお金を預けておく状態から抜け、
財産をもっと増やそうと考え出すと同時に、
先を読むことが必要になります。

さて、先を読む場合に人は
どういうことに心がけたらいいのでしょうか。

先を読むとは未来に思いを寄せ
その姿を描き出すことで、
とてつもなく難しいことですが、
私なども、これまで否応なく
未来を読むことを強いられた経験から、
先を読むには要領があり、慣れれば、
多少は先を読む力を高められると
考えるようになりました。

とても興味深いことなので
今回、先見力を開発、強化するための
セミナーをひらくことにしました。
ご関心のある方はどうぞ、ご参加ください。

私はあるところで邱永漢さんから
「かなり偏った私のファン」と書かれましたが、
私が邱さんのファンであり続けているのは
これまで色々な場で、いい思いを
させていただいているからです。

邱さんの文章を読み始めたころ、
サラリーマンには定年があり、
定年とともに収入が激減するので
定期収入の入る不動産を手に入れて
おくといいと教えていただき、いま、
その恩恵をあずかっています。

また株を始めて、
ご多分にもれず損をしましたが
株の売買をするときに
守るべき原則を教えていただき、
お陰で損をしないで株とつきあう要領を
学ばせていただきました。

さらに新規の事業を企画するとき、
時代の流れを読むことについて
大きなヒントと刺激を与えていただき、
私が企てた事業は今も続いています。

そして最高に感謝していることは
サラリーマンにとっては、
定年のあとの仕事を開拓することが
大切だと教えていただいたことで
後半の人生においても
生き甲斐を持続するうえで
大きな励みになっています。

このようにしていただいた知恵の多くは、
邱さんが人生や今の時代の先を読むなかで
つかまれたもので、自分はそのエッセンスを
いただいていると思っています。

私は先を読むなどというのは、
一体どのようにして行うものか
さっぱり見当がつかなかった人間ですが、
邱さんの先読みの成果を拝借することで
いいことに出会うことができています。

先を読むなんてことは、自分には
とてもできないよと思っている人は
先の読める人について行くのが
一番だと思います。

前々回自分が小さかったころの食生活を思い、
自分が育ったときの環境を思い出しました。

私は昭和18年に淡路島の北端の町で生まれました。
物心ついた頃に家は石油を扱う卸業をしていました。
その後、両親が奔走してある大手の石油会社の
特約店の権利を得て、田舎ではありましたが、
わりに羽振りのいい生活をしていたように思います。

私自身が少し長じたときのことですが
両親がどうやって石油卸の
会社をつくったのかに興味を持ち、
資料をとりよせ、その履歴を調べたら
会社の設立は昭和27年でした。

聞くところによると、私の母親が
「これからの時代の燃料は石炭でなく、
石油の時代のように思う。
だから石油の商売がいい」
と言い出したことが石油卸の商売を
起こした発端だと聞いています。

両親がこうした商売を起こしてくれたお陰で
私などは、12歳の時から対岸の西宮市にある
中学、高校に通うことができ、また東京の
大学にも通わせてもらいました。

私は早々に家を出、両親の起こした会社は
私の兄が継ぎました。そしていま
兄からその長男がその商売を継いています。

私の両親が先を的確に読んだので、
兄もその長男も、守成の道一本で
生き続けることができています。

石油卸の商売は10軒のうち、
8軒は赤字ですよ、石油元売の会社の人から
聞いていて、決して楽な商売とは思っていませんが、
先頭に立つ人の見通しがよければ
三代にわたって人が生き続けられるのです。

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